ウラン

【ニューヨーク=長戸雅子】英仏独の欧州3カ国は25日までに、イランの核開発に対する国連安全保障理事会の制裁決議案を米中露3カ国に配布した。決議案は制裁の法的根拠となる「国連憲章7章のもとに行動し、(経済制裁など非軍事的措置について定めた)同章41条のもとに措置を取る」とし、核・ミサイル関連の物資・技術の移転阻止を加盟各国に義務付けたほか、核開発に関与した人物の渡航禁止や金融資産凍結を盛り込んだ。

 米英仏露中の安保理常任理事国とドイツの6カ国は26日も、大使レベルで引き続き決議案をめぐる協議を継続するほか、早ければ週内にも安保理全体で協議を行う予定。

 決議案にはイランが要求に応じない場合、「安保理はさらなる措置を検討する」と警告しているが、フランスのドラサブリエール国連大使は25日、イランがウラン濃縮関連活動など核開発計画を停止すれば、「安保理は制裁を解除する用意がある」と述べた。

 6カ国は、今月初旬、憲章7章41条に基づき、対イラン制裁の検討に入ることで、すでに合意している。しかし、中露は25日、制裁より交渉を優先させる姿勢を示唆しているものの、米外交筋は「決議案の内容は弱い」との考えを述べており、早くも見解の違いが表面化している。

 一方、ロシアが建設に当たっているイラン南部のブシェール原子力発電所について、欧州側はロシアの拒否権発動を防ぐため、現在進行中の工事は制裁適用外とし、現地のロシア人労働者1500人の労働も認めている。しかし、米国は同発電所の建設停止を求めており、交渉の焦点になりそうだ。

(2006/10/26 Sankei.Web)

 イランと言えばウランてカンジですものね。