「安倍」呼び捨て・・・

外務省報道官声明で安倍晋三首相を「安倍」と呼び捨てるなど、悪態をつく北朝鮮。その根源ともいえる教科書の実態が明らかとなった。小学1年からいきなり「倭奴」「日帝野郎」「米帝獣野郎」といった差別語が頻出、金正日キム・ジョンイル)総書記(65)は「天地をも動かす」と教え込むなど、いくら何でもムチャクチャすぎてビックリだ。

 19日の外務省声明で北は「安倍が首相の職務と体面を投げ捨てて狂乱的な(朝鮮)総連弾圧策動を率先する目的は、自らの対朝鮮強硬外交が失敗し、支持率が落ちたことを取り返すため」と決めつけた。人を見下した物言いは今に始まったことでなく、北メディアは日常的に日米を口汚くののしっている。

 非常識な態度に影響を与える教科書に注目、20日に出版した「北朝鮮・驚愕の教科書」(文春新書)で超偏向教育を暴いたのは、北朝鮮グッズコレクターでおなじみの山梨学院大経営情報学部教授の宮塚利雄教授(59)。

 宮塚教授は北の学校で使われた教科書を中朝国境を行き来するブローカーを通じて入手した。その内容に宮塚教授自身も「あまりに敵意に満ちている」と驚き、約2年前から徹底的に収集を開始。現在ではほぼ全学年、全教科をそろえ、コレクションは韓国の関係機関も欲しがるほどになったという。

 宮塚教授が注目するのは小学1年「国語」の教科書だ。60ページ目でいきなり「日帝野郎を憎まれる 心を育まれ 大元帥様(金日成(イルソン)主席)は 秘密の連絡に行って来られました」と、抗日闘争を題材にした読み物が登場。北では「日本人」という単語の前に「日帝野郎」と子供たちは教えられるのだ。

 続いて「遊撃隊員たちは 普天堡(ポチョンボ)の倭奴をことごとくやっつけました」と、今度は「倭奴」という新たな卑称を使用。さらには日本人の「巡査野郎」を子供たちが襲撃し、溺死させるという、殺人をも肯定する物語も掲載されている。題材の舞台は朝鮮戦争に移り、そこでは「米帝獣野郎」が登場と、ほとんどが軍記物で、過激この上ない内容となっている。

 また将軍様への偏向教育も著しく、「金正日元帥様は、御幼少の時お母様と一緒にある小学校をお訪ねになられました」と始まるストーリーでは、金少年が小学校で日本と朝鮮半島が同じように赤く塗られた地球儀を発見。憤りを感じた金少年は日本の部分だけ黒く塗りつぶすと「この日、日本では驚くべきことが起きました」。

 何が起きたか驚くなかれ、「突然、日本中が真っ暗になりました。そして稲光がし、雷が轟き、長いこと激しい夕立が降り注ぎました。この時から人々は偉大な領導者金正日元帥様は、空と土地も自由に動かされる才能をお持ちであると話しました」と、エスパーでもあると教えている。

 共著として翻訳を担当した宮塚教授の長女で、韓国・明知大博士課程に留学中の宮塚寿美子さん(26)は「本の中では触れなかったが、算数の教科書では『3人の日本兵を殺しました。残りは何人でしょう』という問題が普通に出てくる。北の子供はアメリカよりもキューバの国土が広いと教えられている」と、変な教育は全教科に及ぶという。

 こんな教育を続けているありさまでは、日朝関係が進まないのも当然だろう。

ZAKZAK 2007/02/26

 一体、どんな国なんですか。。